| JSAAE News Letter No.19 2002年7月10日 Japanese Society of Alternatives to Animal Experiments 日本動物実験代替法学会 | |
| 目次 1.急性全身毒性を予測するする為のinvitro試験法に関するICCVAM国際ワークショップに参加して 2
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急性全身毒性を予測する為のinvitro試験法に関するICCVAM国際 (財)食品薬品安全センター秦野研究所 背景:invitroからinvivoの毒性を予測する試みは、培養細胞の技術が始まった50年ほど前より行われている。ここ10年前より、invitroでの細胞毒性と動物でのin vivo致死毒性が良く一致するとの報告が出始めると同時に、最近では、毒性予測の為の実用的なinvitro細胞毒性試験の応用についての報告もみられるようになってきた。この会議の目的としては、次の事柄があげられた。 1.急性全身毒性を評価する為のinvitro試験法の状況をレビューする。すなわち、 @invivo急性毒性を予測するために、現在実施されているinvitroスクリーニング法についての評価試験(varidationstudy) の現況をレビューする。A急性毒性にとって重要な薬物動態のパラメーターとなる吸収、分布、代謝、分解などを予測するinvitro試験法についてレビューする。 B器官特異的な毒性発現を予測するinvitro試験法についてレビューする。 2.将来、評価試験の候補となるような試験方法を検討して推薦する。 3.提案されたinvitro試験法の限界や有用性を十分に評価できるような評価試験の進め方を検討し推薦する。 4.invivo急性毒性を予測する為のinvitro試験法の評価とその開発に使用できるような、レファレンス化学物質を検討する。 以上のような目的に沿って、招待研究者は予め与えられた下記の4つの課題ごとにそれぞれのグループ(7‐12名)に分かれ、@現在必要なこと、A現状解析、B将来の方向性、などについて、その課題ごとに具体的討論を行った。各グループで討論された内容は、座長がと りまとめ、翌朝全体集会で報告する手順で会議は進められた。4つのグループのテーマは次のとおりである。 Group1:Invivo急性毒性予測(例:LD50値)の為のinvitroスクリーニング法の利用Group2:Invivo急性毒性予測の為に必要とされるToxicokineticパラメーターを評価する為のinvitro試験法の役割 Group3:臓器特異的毒性発現とそのメカニズムを評価する為のinvitro試験法Group4:InVitro毒性試験のバリデーションの為の化学物質の組み合わせ 紙面の都合で、これらのグループ討議のうち筆者が参加したGroup1で作製している報告書の要約部分の一部を簡単に述べる(全体の詳細な報告は間もなく公開される予定です)。 Group1:最終的な目的はヒトの急性毒性の予測をすることである。長期的には、ヒトの細胞や組織を用いたinvitro試験を組み合わせる事により、他のソース(例えば、物理化学的なパラメータ、キネティクス、ダイナミクスなど)から得られた情報をそれに組み込み予測性をさらに高める。 しかし短期的には、OECD試験ガイドライン:401,420、423,425に示すような、急性経口投与毒性試験における動物使用の代替や削減に集中する事のほうが、代替法に関しては、より現実的で適切で あると考える。Invivo急性毒性を予測する為のinvitro細胞毒性試験の使用の現状に関して、Group1では、幾つかの報告の中で特にMEIC (MulticenterEvaluationofInVitroCytotoxicity)とZEBETでの2つの試みについてレビューした。MEICのプロジェクトでは、50の化学物質を用いて、96の施設が参加した細胞毒性試験のデータ−により、ヒトの急性毒性を予測する為の試験結果の適切性について検討した。MEICのマネジメントチームは、ヒトの毒性情報から集めたデータとin vitroの毒性データ−が良く一致する事を報告している。一方、登録された化学物質の細胞毒性データを用いたZEBETの試みは、急性毒性のLD50値を求める試験の上限濃度設定にあたり、その値を推定する為、347化学物質についての、げっ歯類動物のLD50値と細胞毒性のIC50値との回帰係数による分析値を利用した。Group 1では最終的に、急性全身毒性試験の動物の使用削減、もしくは、代替するために提案された試験の進め方や、十分に評価されたinvitro試験法はまだないと結論づけた。 急性毒性の予測に関するこれからの方向性の一つとして、Group1では、ZEBETで提案しているように、invivo毒性試験での上限濃度を推定する為のin vitro細胞毒性のデータ−の使用をあげた。また、この試みが急性毒性試験での動物使用に関して、reduction(動物数削減)とrefinement(試験計画の洗練)になるであろうとのデータ−を示した。 ZEBETのプロトコールでは、マウスのBALB3T3繊維芽細胞株を用いて24時間処理し、エンドポイントとして、ニュートラルレッドの取り込みでみる方法(NR法)をin vitroの細胞毒性試験として用いた。他の細胞株やアッセイ系を用いる場合は、同様の結果が得られるような試験条件で実施するべきである。Invivo致死毒性の予測法としてNR法、もしくは幾つかのアッセイ系を組み合わせることにより、ZEBETの試みた試験を更に精度の高いものとするであろう。予測性の高い方法の開発にあたっての重要な要件として、毒性の同定、標準化、そして腸管吸収、脳血管バリアーの通過性、代謝、薬物動態などの単純な予測システムを必要とし、それによって、in vivoLD50値を推定する為のinvitro細胞毒性のデータ−の予測性を大幅に改善すると思われる。長期的にはヒトの急性毒性を予測する為のtoxico kineticsや臓器特異的毒性発現のメカニズムをベースとしたヒトの検定システムを評価・開発することに力を入れるべきである。このように、将来的にはメカニズムをベースとする良い試験法が開発・評価される必要性がある。と同時に、toxico genomicsやproteomicsの有用性が多くの毒性分野で期待されているが、急性毒性試験の分野に関しては、これらの先端的技術の応用に関してその重要性がまだ認識されていないようである。総括するとGroup 1では、急性毒性の予測に関するinvitro試験の開発と評価について次のことを提案した。 *invivo急性毒性の予測の為のinvitro細胞毒性試験の応用に関して、その具体的なテストプロトコールや応用の方法についてのGuidance documentを作るべきである。*専門家によるワーキンググループを設置して、事前評価試験(prevalidation)の為のテストプロトコールを決定して検証する必要がある。ワーキンググループは、詳細な試験プロトコールを検討し、細胞の種類や暴露時間、測定のエンドポイントなどについて、様々な条件や意見を十分に考慮して決定する。
平成12年度日本動物実験代替法学会研究助成金研究 井上智彰、堀井郁夫 医薬品の抗原性検討に当たって、従来からのinvivoの方法では、マウス、モルモット等の動物を数多く使用し、期間は約3ヶ月、被験薬物はグラム単位の量が必要であった。近年、創薬初期における探索毒性試験におい て、多くの化合物の評価を短期間で行うことが要求されるようになった。このような背景のもとでinvivoに替わるinvitro抗原性試験の開発を行った。
横山篤 日本動物実験代替法学会、第22回評議員会議が以下の要領で開催された。
庶務担当:横山篤 1)オンライン会議の開催宣言は大野泰雄会長(以下会長で表わします)の名前で開催通知を出して開始する。その時はMLを使って実施する。会議の出欠席も 会長の基に集まるようにする。(但し、会長の名前で開催宣言するがMLへの発信実務は庶務で行います。しかし、すべて会長の名前のみで行います。連絡先を一本化 した方が良いという意見です。評議員会への出席欠席連絡もMLではなく会長のメールアドレスohno@nihs.go.jpに連絡させる。)2)会長提案に賛成の方は「提案賛成」をお知らせください。会長のメールアド レスohno@nihs.go.jpに返信ください。3)賛成の意志のみ伝達する方はMLは使用しない。出欠もMLは使用しない。4)会長提案に意見がある場合は、部分的な場合、添付資料にその個所を示して ML上に公開し具体的に討論する。全体的に質疑がある場合もML上で意見を展開し討論する。5)その後の議論は各評議員が返信コマンドを用いてML上に返信し議論を其々展 開する。6)その間、間違ってMLを使用せず、個人メールアドレスに連絡が来た場合、担当からML上に転送する。7)まとめは会長名で行い、閉会通知を発信する。
日本実験動物代替法学会第23回評議員会議事録 庶務担当:横山篤 日時:平成13年(2001年)8月30日(木)AM10:00-PM12:30場所:山水亭(つくば)参加者:大野(泰)、大野(忠)、板垣、小野、二宮、黒田、黒澤、秋田、田中、小 縣、杉山(隆)、今井、金子、小島、畑尾、横山*、(敬称略:*議事録担当)配布資料:1)議事次第、2)第22回日本動物実験代替法学会オンライン評議員会議事 録、3)本学会の現状に関する資料、4)平成13年度論文賞の選出過程、5)企画委員会資料、6)研究助成についての報告、7)次年度の代替法学会と実験動物学会の合同開催案について、 8)平成12,13年度決算報告、中間報告、予算案、9)厚生科学研究の説明議事内容:(進行:大野会長)@本評議員会参加者16名、欠席13名(内大野会長への委任状提出12名)、本学会評議員数29名なので、第23回評議員会は成立した。 A大野忠夫大会会長より挨拶があった。(その後、大野忠夫会長は組織培養学会幹事会へ参加)B第22回オンライン評議員会議事録の確認。(大野会長) 広報・国際交流委員会の名称変更が提案され、審議の結果、「国内国際交流委員会」とされた。これに基づいてAATEXの表記と英名もこれに合わせるとされた。この変更を含めて議事録が承認された。なお、規約改定は 総会の承認が必要であることが確認された。Cその他大野会長より学会の最近の状況について資料3)をもとに説明された。 学会員は平成12年7月時点では338名、今年の8月現在は307名であり、大 きく減少した。これは2年以上の未納者に脱会いただいた結果である。 特別賛助会員(菅原先生および三基商事)を大野会長、板垣副会長が訪問し、学会 の現状を報告するとともに、支援の継続をお願いした。なお、メナード化粧品、日本、化粧品工業委員会への訪問も計画したが、都合により果たせなかった。 D各種委員会からの報告。5-1)企画委員会(金子委員長)研究助成について研究助成の公募をニュースレターで実施した。応募は3件。審査の結果九州福祉栄養 大学の阪本先生から申請のあった「アフリカツメガエル胚を用いる原始生殖細胞(PGCs)形成に及ぼす環境化学物質の影響」(66万円)および杏林大学医学部の遠藤先生から申請のあっ た「トランスポーター遺伝子の安定発現細胞を用いた薬物の体内動態検討法の確立」(84万円)に決定した。なお、予算では1件100万円であったが、阪本先生の予算が66万円と少なかったこと、および遠藤先生の 申請が代替法学会に意義のある内容であったことから、会計幹事および会長に相談し、2件総額150万円助成するとし た。また、助成研究の論文報告の時、申請時と異なるタイトルの場合があることに注意する必要性が指摘された。論文賞について 論文賞審査委員として黒田、二宮、佐藤、田中を選考した。板垣副会長が対象論文 の著者であったことから、審査委員長は大野会長がつとめた。選考委員会ではオリジナル論文を中心にして審査し、メナード化粧品の小島博士らの「Whichcytotoxicitytestsare usefulforpredictionofskinirritationbysurfactants」と決定した。その他 動物愛護団体の発表を今後どうするか検討する必要があると指摘された。 5-2)編集委員会(田中委員長代理) 編集委員は吉村、金子、小島、田中、畑尾で構成されている。編集状況:現在、第8巻No.1を校正作業中なので9月末頃には印刷発行の予定、しか しながら、第8巻No.2以降については、手持ち原稿は韓国からの1編だけですので評議委員の先生方には積極的に投稿をお願いしたい。大森、吉村会員には今秋頃までに、小島、園田会員には皮膚刺激性について来年2− 3月頃には投稿をお願いしたい。また、岡本会員にも投稿していただく予定である。研究助成を受けた方のリストは、大野泰雄会長から吉村編集長に知らせる事とする。今回の学会の英文 抄録については、手持ち原稿が無い事から発行を早めていただくが、発表原稿の集まり状況などについては、吉村編集長から大野忠夫大会長に問い合わせていただく。 ニュースレターは2月にNo.17,5月にNo.18を発行した。これらはWeb上に出ている。No.16はまだWeb上にないので早急に載せる。次 号のNo.19以後は、郵送費を節約するためにAATEXと同時に発送する予定である。また、No.19より賛助会員の広告を掲載する。 5-3)財務委員会(田中委員長) 財務委員会は田中、板垣、小島の3名で構成されている。この委員会は会計事務を担当するのでなく学会の財務状況に関する提言とそ の活動を促進する委員会である。前期の提言をうけ、今年度も特別賛助に大きく頼っている財務内容を改善する方策を提案する。具体的には、@法人会員を増やす為、そのメリット(広告掲載)を知らせ、評議委員 にできるだけ勧誘していただく。A一般会員(現在307名)を増やす為には、魅力ある学会にする事が必要である。その為には、大会の開催内容の充実、魅力ある学会誌の発行、技術講習会、 セミナーなどの開催、場合によっては、代替法の活動内容を示す冊子を作ると良いとの提案があった。以上の報告を受けて、以下のような意見が出された。 *代替法を理解いただくためのセミナー開催については、試験法のターゲットを絞って開催したらどうか? 光毒性に関しては、技術トランスファー的なセミナーを、来年1月頃に国立衛研で開催したいとの発 言があった。*代替法の冊子関しては、本を出すとなると原稿がなかなか集まらないので、代替法解説の初心者向け的な簡単な冊子を出す事で検討し たらどうか?本件の調査検討を今井先生に依頼した。 *AATEXの論文原稿については、大会時のシンポジストに原稿を出していただければ、論分数が増えるのではないかとの発言があり、そ の点に関しては、可能なものについてはこれまで適宜特集を組んできているとの発言があった。 5-4)国内国際交流委員会(黒澤委員長) ホームページ(HP)の開設を進めている。 本委員会ではメーリングリストを用いて委員間で意見交換している。これまでに全 64通の意見が交換された。 HPに広告載せるべきか検討中。ニュースレターの貼り付けなので、おのずとニュースレターに載ったCMはHP上に現れる。責任問題等 検討中であり、委員会の意見をまとめてから評議員会で審議をお願いする。 会員名簿を載せる案もあったが、他学会で問題になり止めている。 メールアドレスも載せる企画もあるが、この場合は会員のみ見えるようにする。 ニュースレターもメールで送れるようにするために、事務局で会員のアドレスを編集中である。 来年の国際学会(米国ニューオーリンズ)の旅費助成についてはニュースレターな どでアナウンスする。前回は若手に旅費を助成した。助成対象者の選考は国内国際交流委員会で扱っていた。 助成対象は国際代替法学会のみの旅費助成でなく関連学会も含むことが確認された。 5-5)規約改訂委員会(小野委員長代理)法人会員の設置についての会則の改訂を行った。また、国内国際交流委員会の名称変更による細則の改訂を行った。この2点を評議員会 で確認後、総会で承認を受ける予定である。 名誉会員の規定については、現在検討中で、報告するまでには至ってない。 5-6)会計報告(小島) 平成12年度決算について報告された。特に、学会事務費が多くかかっていることが指摘された。郵送費が多く、対策としてはニュー スレターのメールによる配信、HPの開設などが考えられる。監査2名(桑形、奥村)により監査されたことが確認されたのち、決算報告が承認された。 今年度中間報告では、収入が減少。賛助会員から法人会員への変更により減額があった。 ニュースレター、国際学会関係、今大会の運営などでこの中間報告よりもう少しか かる予定。来年度まではよいが、その先は資産を食いつぶす形で運営していかないと無理である。会員数は現在307名から350人に増やしたい。 なお、中間報告の収支の誤りが指摘され、修正された。 平成14年度予算案の説明があった。その要旨は以下のとおり。国内国際交流委員会へ50万円、若手の渡航助成100万円、ニューオーリンズ国際学会 助成50万円、各委員会80万円、学会事務局費用80万円(郵送代金)および役員の選挙費用が計上され、100万円の赤字予算であり、会員数の増加は急務である。 このような予算案について審議され承認された。Fその他 既存の動物実験代替法の文献的評価に関する厚生科学研究「動物実験代替法の開発と利用に関する調査研究(H13−医薬―024)」に ついて大野会長より説明された。班長は大野会長で、金子先生と田中先生を中心にして代替法学会に特別委員会を設置し協力してもらいたいと依頼され、了承された。なお、本年度は「光毒性試験代替法」について評価す る。 次回、次期代替法学会について、大会長の吉村先生に代わり、大野会長が説明した。要旨は以下のとおり。次期代替法学会は12月位を吉村大会長は考えている。しかし、会場予約が1年前から始まることから、日程は未 定である。日本実験動物学会、前島先生より協同学会開催の依頼が有りその可否について審議してもらいたい。 審議の結果、合同学会の開催については実験動物学会は来年の5月であり、時期が 合わないので来年度の実施は無理であるが、共同でシンポジウムをくむ事は協力しても良いとされた。 日本動物実験代替法学会事務局:東京都文京区本郷7-2-4 浅井ビル501号室 学会事務局 TEL:03-3811-3666,FAX:03-3811-0676 学会ホ−ムペ−ジ:http://hayato.med.osaka-u.ac.jp/index/societies-j/alt.html 発 行 : 日本動物実験代替法学会 会長: 大野 泰雄 編集委員長 : 吉村 功 ニュ−スレタ−担当: 金子豊蔵 158-8501東京都世田谷区上用賀1-18-1 国立医薬品食品衛生研究所毒性部内 TEL:03-3700-9646,FAX:03-3700-9647 E-mail:kaneko@nihs.go.jp6 | |