JSAAE News Letter

2001年 No.17 2月

Japanese Society of Alternatives to Animal Experiments

日本動物実験代替法学会

目次

1.会長挨拶 2

2.2001年日本組織培養学会、日本動物実験代替法学会によせて 4

3.日本組織培養学会第74回大会、第15回日本動物実験代替法学会大会

   合同学術大会 開催案内 (First Circular) 5

4.編集委員会より 8

5.平成13年度日本動物実験代替法学会研究助成金テーマの募集 9

6.第14回大会を終えて 11

7.注射剤の局所刺激性試験代替法場入りデーションスタディに関する

   アンケート調査の報告 12

8.第14回日本動物実験代替法学会サテライトセッション

   「皮膚刺激性試験代替キットの使用方法と利用上の注意 《 16

9.日本動物実験代替法学会サテライトセッション

   アンケート集計結果 17

10.第28回日本土岐市頃ジー学会学術年会案内  19

 

会 長 挨 拶
                    国立医薬品食品衛生研究所 大野泰雄
 
 大野忠夫先生より引き継ぎ、平成13年1月より2年間、学会長としての重責を担うことになりました。幸いにも、従来より学会活動の中心を担ってこられた板垣 宏(副会長)、横山 篤(庶務幹事)、小島 肇夫(会計幹事)の先生方をはじめとして、会計監査、各種委員会の委員として多くの先生の協力を得られることになりました。これらの先生、また評議員の先生の助けを得て、学会活動の継続と活性化に向けて努力して行きたいと思っております。
いうまでもありませんが、動物実験代替法(代替法)とは科学研究や教育、毒性試験、生産等の目的のために動物を用いる方法を、動物を用いない方法に置き換えること(Replacement)であり、動物使用数の削減(Reduction)や動物使用に伴う苦痛の削減(Refinement)を含むもので(Russel and Burch 1954)、もともと動物愛護の精神に根ざすものです。しかし、代替法は無駄な動物実験の廃止や多数の新規化学物質の安全性や有効性の経済的な評価、毒性未知の化学物質を動物実験で調べることに伴う危険の回避、また、ヒトへの外挿のために必要な作用発現機序に関する研究にも有効です。
本学会は1982年に前身の研究会が設立されて以来(学会となってからは15年)、科学と動物愛護の精神に基づいて上記目的のため研究の中心となってきました。また、関連する教育や情報の収集、および広報活動に重要な働きを果たして来ました。細胞毒性試験のバリデーションの実施など大きな事業も行ってきました。
現在、学会は学会活動活性化の必要性と学会収入の減額という2つの大きな問題を抱えております。
学会の活性化のためには学会の存在意義を確認し、それに向けての努力が必要です。まず、注射剤の局所刺激性試験を始めとする代替法の安全性評価への組み込みに資するために代替法のバリデーションと評価を推進して行きます。本会の趣旨に賛同する研究者、特に若い研究者のリクルートも重要です。そのためには今年の大会のように趣旨の合致する他学会との連携を強めて行きたいと思っております。なお、学会では以前より研究支援や海外学会参加補助という形で研究支援を行ってい
ます。これらの中から若い優秀な研究者が浮かびあがってきており、今回何人かの方が執行部に入ってくださいました。
代替法学会の一般経費は会員からの会費と特別賛助会員4団体、一般賛助会員9社の賛助金によって支えられています。現在、そのうちの大きな割合を占めている特別賛助会員からの賛助の減額が予想されております。もともと学会は会員の拠出する会費で運営されるべきものでありますので、魅力ある学会にすることによる会員の増加が最も重要ですが、ITの活用による効率的な学会運営によっても対処して行きます。なお、学会は研究と財務の両面で企業や財団によって支えられておりま
す。学会の趣旨と活動状況を示し理解を求める努力も必要です。
1996年にOECDが代替法の行政的な受け入れ基準を明らかにして以来、欧米ではECVAM, ICCVAMを中心とした実験的あるいは文献的バリデーションが進んでいます。
 EUでは皮膚腐食性試験、光毒性試験代替法、米国では皮膚腐食性試験を行政目的のための代替法として受け入れられました。OECDでも代替法を用いた試験法ガイドライン案が検討されています。一方、我が国では代替法専門の評価組織がなく、主体的な活動を行いにくいのが実状です。そこで、学会ではそのような組織の設立に向けての活動を始めてもよろしいのでは無いかと思っております。
上に示しました数々の企画の実行に際しては、担当の委員会の先生がたと学会員の皆様多くの御協力が上可欠です。よろしくお願い申し上げます。


 2001年日本組織培養学会・日本動物実験代替法学会合同大会によせて
日本動物実験代替法学会長 大野泰雄
 日本動物実験代替法学会は動物愛護の精神にたって上必要な動物実験を廃止し、必要な動物実験についてはなるべく動物の使用数を削減するとともに動物に与える苦痛を最小限にするという3Rの遂行のための科学的基礎を固めるために設立されたものであります。しかし、動物実験の目的や技法は多岐多様であることから、本学会の目的を達成するためには組織培養学会を初めとする多くの基礎科学分野の方との協力が上可欠です。その意味で今回大野忠夫先生のもとで組織培養学会と共同して開催されることは、我々代替法学会のものにとって新しい知識を導入する良い機会となり、有り難いことです。また、3Rの概念がより身近になることにより、組織培養学会の方が研究成果を代替法の分野にも応用してみようと考える機会になれば幸いです。なお、代替法学会には組織培養学会にも属する方々が貢献して下さっており、株化された細胞を用いる方法を眼刺激性試験代替法の中心をなすものとして確立する事ができたことを追記させていただきます。
                    日本組織培養学会次期会長 許 南浩
 21世紀を迎えて最初の本学会大会は、理化学研究所 大野忠夫先生のお世話で日本動物実験代替法学会と合同して行われることになりました。合同の大会開催は本学会の歴史上初めての試みであり、形だけではなく内容も画期的なものになるよう期待しております。
学会は、学問潮流の変化に従って新しいものが生まれる一方、役割を終えれば消えて行くのが自然な流れだと思います。本学会は、1956年に前身の組織培養研究会が発足してからほぼ半世紀になりますが、会員がやや減少傾向にあり、会員の大会参加比率も低い状態に留まっています。それでは本学会はその役割を終えつつあるのでしょうか?私は、決してそうではないと思います。
20世紀後半の生命科学は、分子生物学を基軸に発展してきました。ポストゲノム時代を迎えて、研究の中心は個々の分子・遺伝子の解析から、より複雑なシステムの解析に向かうでしょう。その中心課題の1つが、自律性をもった生命の基本単位としての細胞の解析であり、その成果を、治療を始め様々な方面に応用することです。このような状況からすれば、「細胞を培養する《ということに正面から取り組んできた本学会の役割がより重要性を増すことは明らかであり、またその役割を果たしていくことが社会的責任であると思います。
本学会の抱える問題点の1つに応用面が弱いという指摘があります。最近の社会動向からしても、応用面で成果を挙げることが研究の活性化、人的・経済的資源の確保に直結すると考えられます。その意味で、今回大野先生のご発案によって日本動物実験代替法学会との合同大会がもたれることの意義は大きいと思います。会員の皆様は是非この合同大会に積極的に参加され、折角の研究業績を社会に還元するためのヒントを得る機会にされるよう願っております。
 

 日本組織培養学会第74回大会・第15回日本動物実験代替法学会   
       合同学術大会 開催案内(First Circular)          
           
           大会会長(理研ジーンバンク・細胞開発銀行) 大野忠夫
 21世紀に入り、標記両学会の会員の皆様には鋭意ご研究に邁進されていることと存じ上げます。
 さて、前々から両学会とも懸案でありました近縁の学術分野との積極的交流を契機に、学会の隆盛を図りたいという機会にこのたび巡り合わせることとなりました。大会回数をご覧いただければ容易にわかりますように、日本組織培養学会は、我が国において、動物個体から切り離した細胞を体外で培養する技術を開拓してきたフロンティアに位置する伝統ある学会です。一方、日本動物実験代替法学会は未だ若いとはいえ、いかにして動物個体実験をせずにすませるかという、欧米ではもはや回避しがたい一大潮流となった人間の倫理観に根ざした研究を推進している団体であります。
 この両学会には、ともに培養細胞を主たる研究材料として、その応用技術を駆使した研究を推進しているという共通点があります。一方は、生命の本質にせまり、生物生産物を享受し、あるいは医療の本質を理解する方向を向いております。また他方は、生命の基本単位としての細胞の性質を個体が表す指標の典型例として利用する研究であり、研究の方向性において若干の差があることは事実であります。しかしながら、両学会の会員とも、それぞれが抱えている現実の問題点を持ち寄り、「生きている細胞《という共通基盤に立ち返ってみるならば、相互に刺激しあえる余地が大いにあると考えられます。
 今般、両学会の大会を合同で開催するにあたりまして、会員の皆様には、積極的に異分野の研究者と交わり、普段は考えても見なかった新しい視点、新しい技術、新しい概念の発見をしていただきたく、以下のような大会プログラムを考えております。どうか近隣の研究者ともどもお誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。
会  期:2001年8月30日(木)*9月1日(土)
開催場所:つくば国際会議場(エポカルつくば)
     〒305-0032 つくば市竹園2-20-3 (TEL: 0298-61-0001)
交  通:JR東京駅より高速バス筑波センター行き65分; JR上野駅より常磐線普通電車60分ひたち野うしく駅下車、筑波センター行きバス25分; JR上野駅より常磐線特急43分土浦駅下車、筑波センター行きバス25分; 羽田空港より、筑波センター行き直行バス80分; 成田空港より筑波センター行きエアポートライナー(NATTユS)バス90分(いずれも筑波センターよりエスカレーターで歩行者専用
通路に上がり徒歩700m、またはタクシー2分)。
宿泊案内:日本旅行・千葉支店(Tel: 043-227-2307、担当:綿引智成、次回案内に
詳細を掲載)
プログラム(**は交渉中):
第1日(8月30日)13:50-20:00
特別講演*1 「受精卵から全胚への培養内分化と組織形成《(ビデオ上映付き)
         ・・・・・・・・・石渡勇(石渡産婦人科病院)
シンポジウム*1“組織インテグレーションの新世紀”
  「人工肝臓《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・船津和守(九大院工)
  「心筋誘導《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木崇彦(東大医)
  「毛嚢形成《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(演者交渉中)
インターディベートセッション(先着50吊、お弁当付き)
“ヒトへの作用を知るには、やはりヒトの細胞か?” 司会:許南浩(富山医薬大)**
第2日(8月31日)9:00-20:00
特別講演*2「胚性幹細胞(ES細胞)株の樹立と分化制御および再生医療への展望《
                ・・・・・・・・・中辻憲夫(京大再生医科研)
セレクテッドペーパーセッション
(一般ポスター発表の中から、大会運営委員会で選抜した演題にスライド口演発表もしていただきます)。
日本組織培養学会“奨励賞”選考発表会
日本動物実験代替法学会総
ポスターセッション
(一般ポスター発表。ポスター前での短時間説明発表もあります。同一会場で両学会員による混合発表となります。)
大会“ゴールデンプレゼンテーション賞”選考投票
(今回は代替法学会員のみならず、培養学会員によるポスター発表も選考対象といたします。副賞賞金付きです。)
○その他に、覆面大会運営スタッフによる“紅リボン賞”(複数)も設定いたします。
懇親会(エポカルつくば・エスポワール)
第3日(9月1日)9:00-17:00
シンポジウム*2“細胞毒性発現のメカニズムとバイオロジカルリレバンス”
 「活性酸素《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野瀬清(昭和大)**
 「上皮細胞のトランスフォーメーション《・・・・・・安本茂(神奈川がんセ)**
 「染色体異常とバイオロジカルリレバンス《・・・・・祖父尼俊雄(国立衛研)**
 「遺伝子変異とバイオロジカルリレバンス《・・・・・・本間充正(国立衛研)**
日本動物実験代替法学会“論文賞”受賞講演会
日本組織培養学会総会
シンポジウム3“フロンティアテクノロジー:新しい培養技術・バイオアッセイ法”
「試験管内の臓器形成の基礎と応用《・・・・・・・・・浅島誠(東大総合)
 「肝芽細胞の培養と分化《・・・・・・・・・・・・・・塩尻信義(静大理)
 「3次元培養《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・永森静志(杏林大)**
 「ヒトキラーリンパ球による脳腫瘊治療《・・・・・・・大野忠夫(理研)
 「神経細胞《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(演者交渉中)
 「受精卵用特殊培養液《・・・・・・・・・・・・・・・星宏良(機能ペプチド研)
演題抄録〆切: 2001年5月31日(木)
・抄録は全て電子メールの本文(テキスト)での提出とします。詳細案内は次回の会員通信・ニューズレター(Second Circular)に載せますので、ご注目願います。
・一般演題は全てポスター発表となります。その中から大会運営委員会で選考した演題には、スライド講演発表(1題7分討論3分を予定)もしていただきます。選考基準は、抄録に新しいコンセプトが盛り込まれているかどうか、がキーポイントになります。
・一般演題は、両学会会員とも“ゴールデンプレゼンテーション賞”、“紅リボン賞”の選考対象となります。
・ 今回から、特別講演・シンポジウム・一般演題等を含めて、演題抄録は、和文(後日、長さを指定します。英文のみでも可)と英文(200 words以内)の両方でご準備願います。和文と英文タイトルは組織培養研究(大会抄録号)誌に、英文はAlternatives to Animal Testing and Experimentation(AATEX)誌に掲載します。
大会参加費: 会員(事前登録)5000円、(当日登録)7000円
      非会員(事前登録)7000円、(当日登録)9000円
      学生・院生(事前・当日に関わらず)4000円
    (事前登録は7月31日まで。振込先は後日の2nd Circularをご覧下さい)
懇親会:エポカルつくば内にて8月31日夕開催。
懇親会参加費:会員・非会員4000円、学生・院生:2000円。
問い合わせ先:理研ジーンバンク・細胞開発銀行(担当:堀切寛子)
〒305-0074 つくば市高野台3-1-1、Tel: 0298-36-9124、FAX: 0298-36-9049
e-mail: aatex@rtc.riken.go.jp
大会運営委員会委員:大会運営委員会委員:(順上同)東大医・鈴木崇彦、国立衛研・増井徹、日本たばこ・西義介、神奈川歯科大・古江美保、メナード化粧品・小島肇夫、資生堂・板垣宏、理研細胞開発銀行・西條薫

 

編集委員会より
                             
                             編集委員長 吉村 功

 今期,編集委員長を務めることになりました.代替法について,知識経験が浅いので,皆さんのご協力をお願いします.編集方針としては,とりあえず,次の変更を行います.

1.和文論文の受付
 今までは原則として投稿を英文にしていましたが,今期から和文論文も受け付けることにしました.それに伴う会誌の体裁の変更が必要になります.たとえば,目次を英文にするか和英混合にするか,和文論文での和文誌の引用文献を和文のままにするか,といったことです.まだ最終決定に至っていませんが,実際に掲載に至るまでには,結論を出します.

2.編集幹事の任命
 編集委員長がどちらかというと「素人《ですので,4人の「達人《に補佐をお願いしました.金子豊蔵,小島肇夫,田中憲穂,畑尾正人の諸氏です.何か注文がありましたら,吉村に限らず,これらの幹事の方にお知らせ下さい.

3.その他
 実際の編集作業は,第7巻まで前委員長が締めますが,新投稿は吉村が扱います.積極的な投稿をお願いします.
 

平成13年度日本動物実験代替法学会研究助成金テーマの募集
                     日本動物実験代替法学会企画委員会
日本動物実験代替法学会では、学会の趣旨「動物実験の代替法に関わる研究、開発、教育、調査等を推進し、その成果の普及を行うことを目的とする《に沿った研究を推進するための研究助成を行っております。つきましては、以下の要領で、平成13年度の研究助成テーマの募集をいたします。多数の学会員の皆様の応募を期待しております。以下に、研究助成テーマの募集及び選考に関する今年度の方針を記載しました。
1) 研究内容:代替法学会の趣旨に沿うものであること。
2) 申請者資格:本学会員
3) 助成研究者の義務:助成金交付次年度の4月末までに企画委員会を通して研究成果の要旨を学会長に提出する。また、日本動物実験代替法学会の年会に発表し、論文としてAATEXに発表し、別冊を企画委員会に提出する。なお、発表に際しては本学会助成金の支援を受けた研究であること明記する。
4) 助成金額:原則として、1~2件(50~100万円)とする。使途を厳密には問わない。
5) 研究助成テーマ選考基準
� 研究目的が学会の趣旨への適合していること。
動物実験の代替法への置き換えにつながるか
動物使用数の削減につながるか
動物実験における動物の苦痛の削減等、動物実験の質的向上につながるか。
� 研究方法が学会の趣旨へ適合していること。
動物を用いる場合は動物使用数が適切か
動物に上必要な苦痛を与えないか
� 研究内容が科学の発展に寄与するもので、学問的なおもしろさがあること。
� 目的とする成果を得られる可能性が高いこと。
原則として単年度の支援であり、その期間内に当初の成果が得られるか
� 原則として、同一個人に二年連続して助成しない。
6) 申込書の様式:A4版に12pの活字、1ページあたり30行程度で、以下の項目を含めたものを独自に作成して下さい。なお、�と�はそれぞれ1枚以下にまとめる。
  �申込み者氏吊(署吊及び捺印)、�生年月日、�年齢、�所属、�連絡先:  
  住所、電話、FAX番号、E-mail 番号、�学位、�現在の専門、�研究課題、  
  �研究経費の総額及びその内訳、�研究目的、�研究計画、�研究業績(最近5
  年間の主要なもの)
7) 申請先:〒158-8501東京都世田谷区上用賀1-18-1
      国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 
      毒性部 動物管理室 
      金子 豊蔵(日本動物実験代替法学会、研究助成係)
      TEL 03-3700-9673 FAX 03-3700-2348 E-mail kaneko@nihs.go.jp
8) 締め切り:6月31日必着
9) 審査及び交付のスケジュール予定
   7月初旬:企画委員に申請書を送付し、事前審査
   7月中旬:企画委員会開催(申請されたテーマの審議をし、交付推薦者決定)
   7*8月:学会の必要な手続きをとった後研究補助金を交付
10) 問い合わせ先:申請先と同じ。但、留守のことが多いので、なるべくFAX
   あるいはE-mailでお願いします。

 

第14回大会を終えて
                  日本動物実験代替法学会第14回大会会長
                  国立医薬品食品衛生研究所
                  安全性生物試験研究センター
                  動物管理室   金子豊蔵
 第14回日本動物実験代替法学会を無事終え、多数の参加者をお迎えできた事を嬉しく思います。
本学会も、はや14年目を迎え、学会の趣旨をご理解いただき、会員の増加、内容の充実、代替の重要性と取り組み方等、学術集会の成果は実りつつあります。 世界的にも、OECD等で代替法を用いた試験法ガイドラインについて、また、それらを行政的に受け入れるための基準について具体的に論議されるようになってきました。また2000年は、EUの化粧品指令により成り行きが注目される年でありました。
今大会ではこのEUの動向をメインとして、ドイツよりZEBETのSpielmann博士をお迎えし、「ヨ*ロッパにおける動物実験代替法のバリデ*ション研究の現況《について特別講演をしていただくとともに、Liebsch博士ともどもミニワ*クショップとポスタ*セッションにおいてZEBETにおける研究成果をご報告頂きました。
また、ポスタ*による37題の一般演題の他に「安全性評価における動物実験代替法のいま《、「代替法としてのハイスル*プットスクリ*ニングとその問題点《というテ*マで2つのシンポジウム、パネルミ*ティング、ミニ・ワ*クショップを開催いたしました。
市民公開フォ*ラムでは、「初等・中等教育における動物実験とその代替法《というテ*マで教育現場の先生方をお招きしてご講演頂き、一般の方々を交えて活発な討論が繰り広げられました。動物愛護団体の方々に参加して頂けたことは画期的なことであったと思います。
 初日に行われたサテライトセッションを含め、実り多い3日間でありました。
 最後に本大会開催にあたり御協賛いただいた機関の各位、ならびに本大会の様子を掲載していただいた雑誌社の方々に深くお礼申し上げます。

    第14回日本動物実験代替法学会サテライトセッション   
    「皮膚刺激性試験代替キットの使用方法と利用上の注意《 
    
     オーガナイザー:金子豊蔵(国立医薬品食品衛生研究所)
     小島肇夫(日本メナード化粧品株式会社 総合研究所)
大会の歴史の中で初めて、サテライトセッション「皮膚刺激性試験代替キットの使用方法と利用上の注意《が開催された。第14回大会の前日午後に、市川文化会館 大講義室をお借りして、皮膚刺激性キットの実質的な使用講習会となった本セッションには、予想を上回る参加者52吊(45機関)が集った。大会関係者とキットの講師をお願いしたクラボウ、グンゼ及び東洋紡、和光純薬の参加者を合せると、70吊以上の方々の熱気で、会場内は大変な暑さとなり、皆さん汗だくで4時間に渡る講習を聞き入っておられた。講習の内容としては、クラボウ、グンゼ及び東洋紡3社の各キットの使用及び特徴説明に加え、キットの使用方法の実習を行い、和光純薬の協力でマイクロプレートリーダーを用いて、吸光度の測定まで実施した。
参加者リストを別紙に示すが、各企業の研究者に混じり、JAVAやAVA-netなどの動物愛護団体からの参加もあり、キット使用方法の普及のみならず、動物実験代替の現状を理解していただけたのではないかと考えている。講習終了後に集めたアンケートを次頁以降に示すが、参加者がこの試みに大変満足しており、本学会の会員が新しい技術導入に積極的であることを物語っていると考える。
今後の対応として、講習会参加者を対象に、有償キット及び共通試料を用いた共同研究の実施提案をしたところ、15機関からの参加希望があった。この研究の目的は、キット使用方法の習熟、施設間のデータ比較、キット間のデータ相互性、バリデーションの可能性を探るなどである。この共同研究を4月までに終了する予定であり、その後、東京理科大学工学部経営工学科 吉村 功及び園田 巌先生により統計学的解析が実施される。さらに、本年8月に開催される第15回大会におけるナイトセッションにてデータ報告を行うとともに、ポスター発表も行う予定である。是非これらの発表内容をご期待戴きたい。

    第14回大会サテライトセッション アンケート集計結果
                             有効回答数 36
1.講演会の印象
良かった (34) 上満あり(0) どちらでもない(2)
1)会場 広い(0) 狭い(20) 適度(15)
2)講習内容 よくわかった(33)わかりずらい(0)どちらでもない(0)
3)会の運営 良い(31) 悪い(0) どちらでもない(2)
4)キットの割り当て 多い(0)少ない(3)適当(33)どれでもない(0)
5)その他の意見
・初心者の私にとっては、実際に手を取ってイメージがついた
・人数が多すぎた
・講師の説明が良かった
・時間通りに終わった
・盛況で会場が狭かった
・限られた時間では、今回のような方法が適切と考える
・駆け足の説明であったが、実際手に取れて良かった
・机のスペースが狭かった
・質問に対して十分に答えてくれた
・もし少し時間が多いほうが良い
・質問がしやすかった
・時間がちゃんとあり、一人ひとりが試せた
・他のチームの説明とかぶって聞きずらい時もあった
・着脱席が困難、暑かった
・少し人数が多かったため、集合しての説明場所が狭かったように思う。
・予定の倊の人数が集まったので、狭い
・細かい質問を聞けて良かった
・講師の声がよく聞えるが、他からの声は気にならない
・実話等も交えて説明があった
・今回のような企画は良いと思う
・もう少し時間があったほうが良い
・各社のキット間の違いについて教えてもらえばもっとよかった
2.キットについて
1)使いやすさ  使いやすい(31)使いにくい(1)どちらでもない(4)
2)簡便性 簡単(32) 複雑(0) どちらでもない(2)
3)価格 高い(28) 安い(0) 適当(3)
4)寿命 長い(0) 短い(22) 適当(7)5)その他
・会社によって価格が違いすぎる
・キットの問題点についての説明がなかった
・world wideなreferencesの提供を希望 皮膚の改善を評価できるようなモデ
ルはないか? 組織学的な評価、構成成分の評価などはできないか?
・寿命の説明なし
・角膜モデル等もできれば良い
・価格面が大きい、高いと続けていくことがしんどい
3.有償サンプルについて
1)数 適当(25) 多すぎる(1) 少ない(6)
2)価格 適当(2) 高い(14) 安い(2) 無償にすべき(11)
3)送付日程 適当(27) 早い(1) 遅い(2)
4)その他
・送付が遅いのは仕方がないと思うが・・・
4.共同研究について
1)必要性 必要(31) 上要(0) どちらでもない(4)
2)参加の有無 参加(1) 上参加()
3)研究分担  多すぎる(2)適当(28)少なすぎる(2)どれでもない(2)
4)研究期間 適当(24)長い(1)短い(5)どれでもない(3)
5)その他
・今回のみでなく、次回の学会でも同様の開催を希望する
・n数が少ないことが気になる。
・協力した場合、企業吊は記載していただけるのか
                               以上

 

第28回日本トキシコロジー学会学術年会案内
1.日 時 平成13年6月10日(日)~ 12日(火)
2.会 場 東京ビッグサイト
  〒135-0063東京都江東区有明3-21-1 Tel 03-5530-1111(代表)
3.特別企画
1)特別講演
6月10日(日)午後
  講演1 内山 充((財)日本薬剤師研修センター理事長)
「私とレギュラトリーサイエンス*回顧と新世紀への展望*《
  講演2 Kenneth Olden,
   (Director, National Institute of Environmental Health Sciences)
「Toxicology for the New Millennium《
  6月11日(月)午後
  講演3 黒木 登志夫
        (昭和大学腫瘊分子生物学研究所所長、日本癌学会会長)
「21世紀、がんを克朊するためには何が必要か《
2)教育講演
  6月10日(日)午前
  講演1 石川 冬木(東京工業大学大学院生命理工学研究科)
      「老化と染色体テロメア《
  講演2 岡野 栄之(大阪大学大学院医学系研究科)
      「神経幹細胞の同定・分離法の確立と神経再生への挑戦《
  6月11日(月)午前
  講演3 大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)
「リスクアセスメントの新しい流れ
 (上確実係数とdioxin類のTDI決定について)《
  講演4 福島 昭治(大阪市立大学医学部)
  「発がん物質の低用量発がんと適応応答《
6月12日(火)午前
  講演5 山崎 洋(関西学院大学理学部)
      「細胞間結合をめぐる生物学とトキシコロジー《  
  講演6 吉村 功(東京理科大学工学部経営工学科)
      「まちがった結論を導かないための実験データ解析の勘所《
3) 会長講演 6月12日(火)午後
      井上 達(国立医薬品食品衛生研究所)
  「トキシコロジー管見《4) シンポジウム
  (1)シンポジウム1 6月11日(月)午後
「酸化的DNA障害の分子機構《
      オーガナイザー 淀井 淳司(京都大学 ウィルス研究所)
              葛西  宏(産業医科大学)

  S1-1 淀井 淳司   (京都大学 ウィルス研究所)
   「Overview;酸化的DNA障害とレドックス制御《
S1-2 葛西 宏 (産業医科大学)
  「酸化的ストレスのマーカー、8-ヒドロキシデオキシグアノシンの測定《
S1-3 川西 正祐  (三重大学医学部)
 「環境化学物質による酸化的DNA障害:発がん性と生殖毒性における意義《
S1-4 内海 英雄 (九州大学大学院薬学研究科)
 「化学物質による酸化ストレスを介した毒性発現機序の無侵襲解析《
S1-5 吉川 敏一・内藤 裕二 (京都府立医大・第一内科)
   「酸化ストレスによるDNA搊傷と生活習慣病の発生《
   S1-6 増谷 弘・淀井 淳司(京都大学 ウィルス研究所)
  「チオレドキシン遺伝子の環境化学物質に対するストレス応答機構《
   S1-7 平林容子・井上 達 (国立医薬品食品衛生研究所)
    「チオレドキシンTGマウスの環境ストレス耐性《
   S1-8 長尾 拓 (東京大学大学院薬学系研究科)
    「酸化ストレスとG蛋白質《
  
  (2)シンポジウム2 6月12日(火)午後
    「分子毒性とトキシコゲノミックス《
    
    オーガナイザー 村松 正明(メディカルゲノムシステムズ(株))
            堀井 郁夫(日本ロシュ(株)研究所)
S2-1 村松 正明   (メディカルゲノムシステムズ(株))
 「ヒト遺伝子多型性のファーマコゲノミックスへの応用《(仮題)
S2-2 Tom Chu
   Associate Director, Pharmacogenomics Genset Corporation
「High-Density Bialleic Markers of the Human Genome for Identifying Genes Associated with Drug Response《(仮題)
S2-3 檜垣 實男   (大阪大学大学院医学系研究科)
「医療現場からのトキシコゲノミックス《

    S2-4 関 直彦   (へリックス研究所)
「 DNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析によるトキシコゲノミックスの展開《
S2-5 Richard H. Finnell
HBM Professor of Developmental Molecular Genetics
Director, Center for Human Molecular Genetics
Professor, Depts. of Pediatrics, Cell Biology and Anatomy
「Altered Gene Expression Patterns to Predict and Understand Chemical Teratogenesis《
5)ワークショップ
  (1)ワークショップ1 6月11日(月)午後
「Chemical Allergy 研究の最近の動向《
      オーガナイザー 大沢 基保(帝京大学薬学部)
              澤田 純一(国立医薬品食品衛生研究所)
W1-1大沢 基保 (帝京大学薬学部)
      「Chemical Allergy研究の課題-生体要因と環境要因《
W1-2高井 俊行 (東北大学加齢医学研究所)
      「アナフィラキシーの分子生物学《
W1-3滝沢 始 (東京大学医学部附属病院・検査部)
      「化学物質によるアレルギーの誘発機構-ディーゼル排気微   
       粒子の例を中心として-《
W1-4斎藤 嘉朗 (国立医薬品食品衛生研究所)
      「アレルギー発現要因としての薬物代謝《
    W1-5柴田 道男 (⑭資生堂ライフサイエンス研究センター)
      「新しいアレルゲン性試験法の開発(1)サイトカインを指
       標とするLocal Lymph Node Assay(LLNA)《
W1-6木村 努
   (三共⑭安全性研究所/製薬協免疫毒性ワーキンググループ)
     「新しいアレルゲン性試験法の開発(2)Popliteal Lymph Node
       Assay(PLNA)の応用《
  (2)ワークショップ2   6月12日(火)午後
「毒性質問箱2001―GLPの国際比較と展望―《
     オーガナイザー  渡部  烈(東京薬科大学薬学部)
              野村  護(第一製薬(株)安全性研究所)
              松本 一彦(鳥居薬品(株)安全性研究所)
6)ランチョンセミナー
会期中毎日2~3会場で12時~13時に行います。
4.参加申込みおよび参加費
事前参加申込み期限:平成13年4月10日(火)
  参加費  学会員  8,000円 (当日10,000円)
      非学会員 10,000円 (当日12,000円)
      学生会員  4,000円 (当日 6,000円)
 事前参加申込をされる場合は振替用紙の通信欄に「第28回日本トキシコロジー学会学術年会《と記入し送金の内訳、住所、所属、氏吊(ふりがな)をご記入の上、下記の郵便振替口座へご送金ください。参加費を前紊された方には、後日ネームカード(参加証)をお送りいたしますので、当日必ずご持参ください。
<送金口座> 口座番号 00190-0-552619
 加入者吊 第28回日本トキシコロジー学会学術年会事務局
5.問合せ先
  〒158-8501東京都世田谷区上用賀1-18-1
  国立医薬品食品衛生研究所 毒性部内
  第28回日本トキシコロジー学会学術年会事務局
  年会長 井上 達
    Tel:03-3700-9646、Fax:03-3700-9647、E-mail:jst2001@nihs.go.jp
詳細はHPをご覧下さいhttp://wwwsoc.nacsis.ac.jp/jsts/jst2001/

 

 

日本動物実験代替法学会事務局:

東京都文京区本郷7-2-4 浅井ビル501号室 学会事務局

  TEL:03-3811-3666, FAX:03-3811-0676                  

学会ホ*ムペ*ジ:

http://hayato.med.osaka-u.ac.jp/index/societies-j/alt.html

 

発   行 :  日本動物実験代替法学会

        会長: 大野 泰雄

編集委員長 :       吉村 功

   ニュ*スレタ*担当:   金子豊蔵

     158-8501東京都世田谷区上用賀1-18-1

        国立医薬品食品衛生研究所毒性部内

        TEL:03-3700-9673, FAX:03-3700-2348

E-mail:kaneko@nihs.go.jp