日本神経精神薬理学会
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理事長挨拶

理事長 池田和隆

平成28年10月10日より一般社団法人・日本神経精神薬理学会(JSNP)の理事長を拝命した池田和隆と申します。就任にあたり一言ご挨拶申し上げます。

JSNPは1971年に精神薬理懇話会としてまず発足しました。当時はうつ病、統合失調症など主要な疾患の第一世代の治療薬がひととおりそろった時期で、「こころとくすり」に関心のある基礎研究者と臨床医がそれぞれの立場で率直に議論しあう場として始められました。このように、基礎から臨床へ、臨床から基礎へと領域の違いを乗り越えて分け隔てなく議論する文化はこの学会に綿々と受け継がれていて、1985年に日本神経精神薬理学会となったのちも今日まで変わらないアイデンティティとなっています。私自身は工学部出身で当該研究領域の主流ではありませんが、JSNPなどで出会うことのできた共同研究者に導かれ、基礎の脳科学、トランスレーショナルリサーチや臨床研究へも研究の幅を広げることができました。今回理事長を拝命したことで、できる限りJSNPにご恩返しをして当該研究領域の発展と精神神経疾患の克服に寄与いたしたいと考えております。

神経精神薬理学の分野では、国際化が進んでいます。JSNPの前々理事長の山脇成人先生を中心に、JSNPはアジア主要国の神経精神薬理学会と連携して2009年にアジア神経精神薬理学会(AsCNP)を設立しました。世界の人口の約6割を占め近年の経済発展が著しいアジアでは、今後多くの中枢薬が必要とされると考えられますが、アジア人に合った薬の開発や適正使用をJSNPとAsCNPが先導していくことが期待されています。2019年には再び日本でAsCNP大会が開かれます。また、世界を網羅した唯一の神経精神薬理学会である国際神経精神薬理学会(CINP)においても、日本とアジアのプレゼンスは示されつつあり、2014年には60年のCINPの歴史の中でアジアから初めて山脇先生が理事長に就任いたしました。私がJSNP年会長を拝命した2016年の第46回年会は、ソウルにおいて第30回CINP世界大会と連続開催されました。山脇先生と石郷岡純JSNP前理事長が進めてこられたこの国際化の流れを当期2年間でもしっかり継続していきたいと思います。

JSNP活動のもう一つの柱として取り組んできたことは、当該領域における産学官連携です。既存治療薬では奏効しない精神神経疾患患者が多数いるにもかかわらず、多くのメガファーマが中枢薬開発から撤退しており、困っている患者が取り残されかねない状況です。この状況を打開するために、JSNPでは産学連携を促進するためのトランスレーショナルメディカルサイエンス委員会を発足させました。さらに、JSNPはCINPと連携してPublic Private Partnerships (PPPs)の制度の当該領域への導入を進めています。当期2年において、PPPs事業が複数開始されることを目指します。石郷岡前理事長が強く進められた、薬物療法ガイドラインの作成・改訂や関連する薬事への声明の発表などの社会貢献に寄与する学術団体として活動も継続いたします。

当期2年での新たな事業としては、長年懸案だった機関誌のリニューアルを編集委員会、広報委員会、執行委員会を中心に進めます。JSNP会員や当該研究領域の国内外の研究者のニーズに合った機関誌に変身させたいと思います。また、中枢薬に関わる多くの研究者と医療従事者のニーズにより応えられる学会となるために、会員連携促進タスクフォースと先端研究推進基盤構築タスクフォースの2つを2年間の期間限定で発足させました。さらに、従来の薬剤師ワーキンググループを中枢薬専門薬剤師あり方検討ワーキンググループとして、臨床現場で中枢薬を扱う薬剤師の先生方のニーズに応えられる学会にしていく予定です。

副理事長の中込和幸先生と密に連携をとって、これらの学会活動をしっかり進めて参りたいと思っております。どうか会員の皆様、国民の皆様のご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

2016年11月
一般社団法人 日本神経精神薬理学会
理事長 池田 和隆