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学会レポート

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学会レポートシリーズ 2013年米国神経精神薬理学会年会
(ACNP: American College of Neuropsychopharmacology)その1
北海道大学医学研究科神経薬理学分野 吉岡充弘

 
 2013年12月8日(日)−12日(木)、米国フロリダ州のハリウッド(カリフォルニアではありません)のThe Westin Diplomat Resort & Spa(写真1)で行われた米国神経精神薬理学会(ACNP: American College of Neuropsychopharmacology)の 第52回年会に参加いたしました。ACNPは会員になることが難しく、会員以外が年会に参加することもかなり厳しく制限されています。しかし、会期中に開催されたACNPのBusiness Meetingでは、東京都医学総合研究所・池田和隆先生と大阪大学薬学研究科・橋本均先生がACNPの会員として認められました。本年会では、日本神経精神薬理学会、アジア神経精神薬理学会(AsCNP: Asian College of Neuropsychopharmacology)に合計8名の参加枠が与えられ、またACNP会員のguestとして参加された方々を含め日本からは合計20名近くの参加者がありました。年会全体としては1,500名程度の規模ですが、参加者が制限されているため神経精神薬理学領域の最新の研究成果(多くの未発表データを含む)が報告されます。また、米国の精神医学者の中心人物が多く集まる学会ため、本分野における世界の動向についても情報交換を行うことができるadvantageをもった会議といえるでしょう。

 会議の構成は、早朝にPlenaryが設けられ、その後シンポジウム形式のPanel Session、夕刻にチーズ&ワインが用意されたPoster Session(写真2)がプログラムされていました。このPoster Sessionは月曜から水曜の3日間設定され、総計712題の演題が採択されていました。このようにプログラムは毎日同じ時間枠とはなっておらず、多彩なセッションが設定されているのも本会議の魅力となっています。10日(火)の昼には興味深いものとしてData Blitz Sessionが設けられていました。このセッションは12名のyoung investigatorによる発表時間5分の口演で、その日の夕刻に発表するポスターの内容を要約して発表するものでした。壇上横には時間のカウントダウンを告げる大きなモニターが設置されて5分経つと大きなブザー音が鳴り響くようになっていました。将来のACNPを背負う研究者育成を目指したセッションなのでしょう、教育的配慮に富んだ質疑応答がなされていました。

 ACNP年会では、このように最先端の学術的情報のみならず研究環境を取り巻く趨勢についても情報を入手できる他、現在のbig shot達のみならず未来のリーダーたちとの人脈形成も可能にする会と位置づけることができるでしょう。日本からもできるだけ多くの研究者がその輪の中に入り、日本の研究成果を世界に発信する場として、さらに質の高い人的交流の場として活用していただければと思います。