日本神経精神薬理学会
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学会レポート

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学会レポートシリーズ 2013年アジア神経精神薬理学会
(AsCNP:Asian College of Neuropsychopharmacology)その5
(公財)東京都医学総合研究所・依存性薬物プロジェクト 笠井慎也

 9月12日〜14日に北京で開催されました第3回アジア神経精神薬理学会(The 3rd Congress of Asian College of Neuropsychopharmacology; AsCNP2013)に参加致しました。今回、JSNP Excellent Presentation Awardを受賞致しましたこと、この場を借りてお礼申し上げます。学会、現地の様子など報告致します。

 北京オリンピック会場の隣にあるChina National Convention Centerが会場でした。件の微粒子のせいか3日間殆ど靄のかかった様な天気で、夜は決まって雷を伴う大雨でしたが、健康面では何の問題もなく参加出来ました。

 知らず知らずのうちに運を成田空港に置いてきているのか、海外の学会では良くトラブルに巻き込まれます。今回は羽田空港からの出国でしたので大事に至りませんでしたが、registrationが正常に行われておらず現地で参加費を支払うことに。通常参加費を請求されましたが、負けない気持ちで対応したところ、事前登録費用での参加が可能となりました。シンポジウムなど時間通りに進みませんでしたが、中国ではこれが普通なのか現地の参加者は平然と待機し参加していた印象です。日本では良く整備された環境で研究を行い、学会も整然と開催されますが、こういった異なる環境に身を置くと、積極的であることの重要性を強く感じます。

 インドネシアHasanuddin大学精神科のTanra教授が企画されたシンポジウム“Recent update of addictive phenomen in South-East Asian countries, Indonesia and Malaysia view”では、東南アジアで蔓延しているヘロイン依存症が感染症の伝播に及ぼす影響、注射針交換プログラムやメサドン代替治療の効果や遺伝学についての発表がありました。また、中国Central South UniversityのWei Hao先生がアルコール関連疾患の治療に欧米で使用されている薬剤は使用出来ず、アルコール依存症の治療に電気鍼療法など伝統的療法が認可されている中国の現状を紹介されていました。

 以前本研究室に留学されていた北京大学Haowei Shen教授の案内で、北京大学医学部および北京大学薬物依存性研究所(National Institute on Drug Dependence; NIDD)を訪れることが出来ました。薬物依存研究ではアメリカ国立衛生研究所の薬物乱用研究所(National Institute on Drug Abuse; NIDA)が有名ですが、名称が少し異なります。Shen先生はアメリカ留学も経験しており、研究は留学時の経験を基に進めているようです。

 海外の学会に参加することは、各国の多くの研究者や医師と交流を深め、研究の幅を広げるチャンスです。今後は、自身の研究分野でシンポジウムも企画出来るよう研究に精進し、神経精神疾患の病態解明や治療法確立などに貢献していく所存です。

前列のカバンを持っている者が筆者