日本神経精神薬理学会
ホーム 入会案内 会員ログイン お問い合わせ

日本神経精神薬理学会

〒112-0012
東京都文京区大塚5-3-13
学会支援機構内
TEL:03-5981-6011
FAX:03-5981-6012
jsnp@asas-mail.jp

学会レポート

≪元のページに戻る
学会レポートシリーズ 2016年国際神経精神薬理学会
(CINP: The International College of Neuropsychopharmacology)

神戸学院大学大学院 薬学研究科 臨床薬学研究室 相澤 風花

2016 年 7 月 3 日 - 5 日まで韓国・ソウル市の COEX にて開催されました 30th CINP World Congress of Neuropsychopharmacology; CINP2016 にて参加・発表致しました。その際、私の発表に対しまして、JSNP Excellent Presentation Award for CINP2016を授与いただきましたことを誠に光栄に存じます。日々の研究成果をこのような形で評価していただけたこと大変嬉しく感じております。本賞受賞にあたり御指導とご鞭撻を賜りました先生方および学会関係者の皆様、また温かく見守り続けてくださる家族にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

今回の CINP2016 は、第 46 回日本神経精神薬理学会年会 (JSNP2016) との合同開催 であったことと、日本から近いとの理由で、国際学会初心者の私は大きな不安に苛まれつつも、小さな期待を持って参加することといたしました。韓国へ到着した当日はあいにくの雨模様でした。慣れない地下鉄に戸惑いつつも、無事に会場の最寄駅まで到着いたしました。たどりついた会場の COEX 付近は多くのビルに囲まれたオフィス街のような街並みである一方、一歩路地裏に入るとリーズナブルな焼肉店が立ち並ぶ少し不思議な空間でした。

CINP のポスター発表当日は、神経精神機能に対する脂質をターゲットとしたアプローチということで、海外の先生方がポスターを見て足を止め、私の拙い英語での発表に対し、とてもフレンドリーにご質問くださいました。また、研究フィールドを同じくする先生方からは実験の方法やデータに関するディスカッションなど、親身なご意見も多く頂戴することができました。自身の英語力の無さを痛感した発表ではありましたが、今後の実験を行っていく上でのご意見やアドバイスを多くいただくことができ、大変充実した発表であったと感じています。

CINP では自閉症・うつ病などの精神疾患に関して基礎から臨床まで多くのポスターやシンポジウムが開催されておりました。特に、普段あまり見慣れない臨床研究に関しては、遺伝子多型による疾患イベントの解析や薬剤耐性などテーラーメイドな研究が多くなされており興味深く拝見しました。またポスター賞を授与された先生のポスターで質問することもでき、より新しい独創的な研究を垣間見ることができました。特に、インパクトに残っているのは、Lilly Neuroscience Basic Research Award を受賞された Noboru Hiroi 先生の染色体 22q11のコピー数多形と神経精神疾患に関するご発表です。マウスの幼少期における鳴き声のパターンと自閉症の関係、その遺伝子レベルでの解析は大変興味深く、先生もアグレッシブにご発表しており、じっとスライドを見つめていました。

私の研究は、疼痛の情動的側面における増加メカニズムを主としておりますが、本学会では疼痛に関するセッションは少なく、新たな知見とは出会うことができませんでした。その点は非常に残念ではありましたが、自身がそのフィールドを開拓できると考えると多くの可能性を秘めている領域であると実感いたしました。

初めての国際学会として、CINP 2016 で学んだこと、反省点は多くありますが、これをモチベーションとして、神経精神薬理の発展に貢献できるよう、研究に精進し、また国際医学会への参加を継続していく所存です。

末筆ながら、このような機会を与えていただきました JSNP2016 年会長の池田和隆先生をはじめ関係者の皆様へ厚く御礼申し上げます。