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埼玉医科大学国際医療センターにおける腎移植生体ドナー死亡事例に関する経過報告と提言

 

 当該施設からの依頼を受けて、日本移植学会理事長名で学会から3名の外部調査委員を当該施設に派遣しました。その結果を同学会ドナー安全対策委員会で議論し、最終報告と提言を平成25年11月21日に当該施設に報告するともに速やかな対応を求めました。

 日本移植学会は理事長名で平成26年1月10日に公開することを依頼する要望書を再度送付いたしました。それに対して同年1月29日に、当該施設より、当該施設ホームページに掲載された死亡事例情報公開(平成25年12月11日付け)と高齢者の手術に関する注意喚起(平成26年1月15日付け)が送付されて参りました。その後、平成25年12月11日付け文書は1カ月のみ掲示した後削除したと報告を受けました。

 死亡に至った背景は複数の因子が複雑に関係しており特定することは困難ですが、本事例では、通常の呼吸機能テストでは検出することが困難な肺気腫合併肺線維症の状態であったことが主たる背景の一つと考えられました。長期間の喫煙歴が関係しているとされるこの病態は術後重篤な合併症の原因となりえます。生体ドナーに拘らずすべての手術における該当症例において、胸部CT検査および呼吸器循環器専門医のコンサルテーションを受けることを推奨いたします。

 また、腎移植生体ドナーに関するガイドラインを、現在、移植学会で鋭意作成中でありますが、完成まではAmsterdam Forum Guidelineを熟読し、ドナーの安全に配慮することをお願いする次第であります。

 

平成26年2月27日


一般社団法人 日本移植学会
理事長 高原 史郎