データで見る臓器移植
日本における18歳未満の臓器提供件数
18歳未満の臓器提供件数の推移を示します。2009年の臓器移植法改正により15歳未満からの脳死下の臓器提供が可能となり、2011年4月に初めて15歳未満の小児の脳死下臓器提供が行われました。また、2012年6月には6歳未満の小児臓器提供がありました。2019年の18歳未満の臓器提供数は心停止ドナー1例、脳死下ドナー18例となり、脳死下での提供数が著増しましたが、2020年、2021年はCOVID-19のため、各々7例、6例と減少しています。心移植をはじめとして臓器移植の必要な小児レシピエントは多数待機しており、今後の増加が期待されます。
日本移植学会 2022臓器移植ファクトブック
心移植件数と status 1 待機期間の推移
国内で心臓移植を受けた人の待機期間は、臓器移植法改正前は平均779日(29~1,362日)でしたが、法改正後、平均1,002日(134~1,711日)と著明に延長しました。2017年に移植を受けた人では平均 1,173日(213~1,711日)であり、3年を大きく超えたことになります。同様に機械的補助期間(VADの装着期間)は平均989日(21~1,802日)でしたが、2017年に移植に至った人の平均補助期間は1,211日(237~1,802日)で、66%にあたる37人は補助期間が3年を超えていました。2021年には平均1,815日となりました。米国のStatus1の患者さんの待機期間56日と機械的補助期間50日に比較して、極めて長いのが特徴です。
日本移植学会 2022臓器移植ファクトブック