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理事長挨拶

私たちの責務 心不全患者さんとそのご家族に幸せを

この度、一般社団法人日本心不全学会の第6代理事長を拝命いたしました。
日本心不全学会は、心不全の機序の解明や大規模臨床試験によるエビデンスなど心不全に対する国内外における関心の高まりを背景に、米国心不全学会(HFSA)とヨーロッパ心臓学会(ESC)心不全部会(HFA)の設立に呼応して設立され、1997年10月京都にて第1回学術集会が開催されました。その当時の会員数は900名でしたが、その後、学会活動の普及・活発化とともに会員数は増加し、2006年には幅広い医療専門職を対象としたB会員も加わり、現在では3000名を超える学会に成長して参りました。そのなかで、本会は、基礎・臨床・疫学研究、さらに橋渡し研究や開発研究の推進とともに、社会的な活動を通じてわが国における心不全病学、そして心不全診療の発展に大きく貢献してきました。今後、循環器領域における心不全の重要性を鑑みますと、本学会の果たすべき役割は、ますます大きくなると思われます。このような学会の代表を務めることになり、大変光栄に存じますと共に身の引き締まる思いです。今までの心不全医療・研究・教育の経験を生かし、学会の発展に向けて精一杯努力する所存でございます。

学会のビジョン

本学会のビジョンは、改めて申し上げるまでもなく、心不全の基盤病態の解明と効果的・効率的な診断・予防・治療の開発を通じて患者さんとその家族に幸せをもたらすことだと思います。

学会のミッション

磯部前理事長は、(1)国際化による交流、(2)チーム医療と社会活動、(3)より良質な医療の3つを学会の目標に掲げられ、広範かつ活発に学会活動を展開されました。この目標は、今後とも目指していくものですが、さらなる発展を期して、(1)チーム医療の推進、(2)医療専門職の教育・研修と患者さんの啓発、(3)臨床研究の基盤となるネットワークの充実の3つを本学会のミッションとして活動して参ります。

1.チーム医療の推進
人口の高齢化、高血圧や糖尿病など生活習慣病の増加、急性冠症候群に対する急性期治療の普及および治療成績の向上などにより、心不全患者数そのものが増加しています。心不全医療では医師や看護師はもちろんのこと、理学療法士、薬剤師、栄養士、臨床検査技師、臨床工学技士、医療ソーシャルワーカーなどを含む数多くの医療専門職(Healthcare Professionals)によるチーム医療は必須の体制となっています。取り組みの拡充が求められている、遠隔医療、在宅医療や緩和ケアの実践にはチーム医療の推進が前提となります。学会としてチーム医療推進のための人材をさらに充実させていく必要があります。特に、このような次世代のニーズに応える心不全医療を担う若手を増やしていく必要があります。

2.医療専門職の教育・研修と患者さんの啓発
心不全患者数そのものの増加と並行して、複数の疾患を合併し、独居や老老介護など社会的にも多様な問題を抱えたまま再入院を反復する高齢患者さんが増加しています。このような患者さんの症状やQOL、さらに予後を改善するためには、エビデンスに基づく治療だけでは不十分で、治療効果を最大限に発揮するためには、患者さんのヘルスリテラシーやアドヒアランスの向上、そして行動変容を伴うセルフケアの実践といった患者さん自身の取り組みや、それを支える医療専門職の教育・研修が必要です。学会として今までも「心不全手帳」を発行し、患者さんを目の前にした医療専門職の疾患管理の取り組みを支援するとともに、患者さんの啓発につとめて参りましたが、さらに充実していく必要があります。

3.臨床研究の基盤となるネットワークの充実
これまでも世界中の多くの研究者が心不全の病態解明を目指した基礎研究に取り組んできました。現在も臓器・細胞から遺伝子レベルまでを対象に最先端の技術を駆使して精力的な研究が展開されています。わが国には世界をリードする基礎研究が多数ありますが、一方で、全国レベルで多施設が連携したレジストリや臨床試験などの臨床研究の取り組みはまだまだ不十分と言わざるを得ません。国際的な連携も視野に入れて、本学会が主導して臨床研究の基盤となるネットワークづくりをさらに強力に支援していく必要があります。

今後、全力をあげてこれらのミッションを通じて学会の発展に貢献して参る所存ですが、いずれも会員の皆様のご協力なくしては無し得ないものばかりです。会員の皆様におかれましては、今後とも御指導、御支援くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

平成28年10月20日
日本心不全学会 理事長
筒井裕之

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