このたび、皆様のご支援をいただき、第52回日本小児外科学会学術集会を平成27年5月28日から3日間にわたり神戸市において主催させていただきます。神戸大学といたしましては、故麻田 栄教授が第14回学術集会を同じ神戸で開催されて以来実に38年ぶりとなります。また、兵庫県立こども病院と致しましては４名の先生方が秋季シンポジウムを主催されましたが、学術集会開催は初めての事です。半世紀を越えました本学術集会を、私たち神戸大学小児外科グループで担当できますことは大変名誉なことであり、全員でこの重責を果たしたいと考えております。

　第52回学術集会は、今までの50年間の蓄積をもとに、小児外科の更なる発展を目指して、主題を「すべてはこども達の笑顔のために　− Innovation and Care − 」と致しました。

　小児外科医にとりましてはまだまだ解決されていない領域が残され、日常に遭遇する症例が常に小児外科のフロンティアです。問題解決のBreak throughをめざすSurgical Innovationだけでなく、その後に続くさまざまなSurgical Careこそが子ども達の笑顔につながるものと確信しております。

　私が小児外科医として経験し、歩んできました35年間に多くの方との出会いがあり、時にふれ感銘と感激を得てまいりました。この学術集会においても、さまざまな分野からのご講演をいただき、皆様と小児医療にかかわる感動の共感をめざしたいと思います。また、できるだけ討論の時間を十分にとり、活発な意見交換を行っていただけるように配慮したいと考えています。

　小児外科医療の発展はもとより、関連する基礎医学の進歩を、そして大きく変動する医療体制と専門医制度を見つめなおして、次への発展に臨むための学術集会と位置づけたいと思っております。

　皆様方の温かいご支援とご協力をお願いしてご挨拶とさせていただきます。