臓器移植Q&A
心臓
移植対象者
どのような人が心臓移植手術を受けられますか?
亡くなられた方と、そのご家族の尊い善意で提供された心臓を移植するわけですから、心臓移植を受ける人は、現在の医療で心臓移植以外の方法では助からない人に限られます。つまり、他に治療方法がある方は、心臓移植の対象になりません。
したがって、内科系および外科系の循環器専門の医師が集まって慎重に検討した上で、これまでの治療だけでは平均余命が1年以内であるか、または、心不全(心臓の働きが極めて悪くなった状態)が改善しないと予想されたときに、心臓移植を受けるべきであると判断します。
また、さまざまな薬剤や埋込型の除細動器(不整脈が出たときに自動的に電気刺激を行って不整脈を治療する器械)を植え込んでも治らないような重症な不整脈(心室頻拍、心室細動等)を持っていて、発作時に命を落とす可能性がある場合にも、心臓移植の適応と判断される場合があります。
個々の疾患については後で説明しますが、心臓移植でないと助からないような重症の心機能障害に陥る病気には、重症の特発性心筋症、広範囲の心筋梗塞、高度な心筋障害を伴った心臓弁膜症、一部の先天性高度心奇形などがあります。
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